しょうがココアダイエット
しょうがココアは、冷え改善に最強の飲み物とまで言われてるのでかなりオススメ!
ちなみに乾燥生姜を使った方が冷えには効果的です。
食材が体のどこをよくあたためるのか実験
寒い季節は、体があたたまる食べ物が恋しくなりますね。東洋医学(漢方)の考え方では、食品は「体をあたためるもの」と「体を冷やすもの」の、大きく2つに分類されます。
たとえば、柿やキュウリなどは、古くから食べすぎると体を冷やす食材として知られています。この逆に、体が冷えるときには、しょうがやネギ、カボチャなどをとるとよいといわれています。
実際、カゼをひいたときに、しょうが湯を飲むかたも多いと思います。私も学生のころ、遠泳で冷えた体をしょうが湯であたためた記憶があります。
ところが、こうした分類は、先人たちの経験や知恵から生まれた、漠然としたもので、その効果の根拠は明らかになっていませんでした。そこで、私たちは、食べ物の持つ温冷作用を科学的に検証してみることにしました。
調べた食材は野菜、果物、肉類、魚貝類、飲料など、じつにさまざまです。そのなかでも、体をあたためる食材としておもしろい結果が得られたのが、しょうがとココアでした。
実験では、健康な女子学生12人に協力してもらい、しょうがの粉末0.5g(生しょうが5.9g相当量)を室温の水150gに溶かして飲んでもらい、体の各部の表面温度を調べました。
その結果、ただの水を飲んだ場合とくらべて、しょうが水の場合は、摂取直後からひたいの皮膚温が上昇し、その効果は実験終了時まで継続しました(グラフ参照)。さらに、身体各部でみると、ひたいや鼓膜、手の指先といった上半身で効果が見られ、足先では大きな効果は得られませんでした。
したがって、実験結果をまとめると、しょうがの温熱作用には即効性、持続性があり、なかでも体の上半身のあたために役立つということがいえます。
一方、ココアの場合は、漢方の分野では温冷が明確ではありませんが、実験でやはり温熱作用が確認されました。
ただ、体の部位でみると、しょうがとは逆で足くびや、つま先といった下半身があたたまることがわかりました。
つまり、冷え症が気になるかたは、体の上半身をあたためるしょうがと、体の下半身をあたためるココアをしょうがココアとしていっしょにとれば、全身がポカポカになるというわけです。
血液をサラサラにして脳梗塞や心筋梗塞を予防
しょうがとココア、それぞれの温熱作用はどういった成分由来のものなのでしょうか。すべてのメカニズムが明らかになっているわけではありませんが、一般的に、しょうがの場合は、辛味成分であるジンゲロールが、エネルギーの代謝を促し、体熱産生をアップさせていると考えられています。 ジンゲロールという成分は、いま話題のポリフェノールと似た構造を持ち、血液サラサラ効果も期待できます。血栓が詰まって起こる、脳梗塞や心筋梗塞が心配という人におすすめです。また、抗菌作用があるので、下痢や腹痛、食中毒の予防にも効果的です。
ココアに関しては、カカオポリフェノールが血流を促進して冷えを軽減すると考えられています。さらに、カフェインの仲間であるテオブロミンやアミノ酸の一種であるギャバという成分には、ストレスをやわらげ、リラックスさせる効果があります。 ココアを飲むと、ほっとするというのは、これらの成分の働きによるものです。
冷えは万病のもとともいいます。体をあたため、リラックスさせてくれるしょうがココア。どちらも手軽で無難な食材です。この冬の健康ドリンクとして、試してみてはいかがでしょうか。