おからダイエット
おからダイエットとは、毎日の食事メニューにおからを使うことによって、満腹感を与えたりカロリーを抑えることを目的にしたダイエット法です。
おからは、豆腐を作る過程でできる、いわば副産物のような食品です。
豆腐の原料は大豆ですが、その大豆を煮てすりつぶし、こしたものが豆乳です。
この豆乳ににがりなどを混ぜて固めたものが豆腐です。
大豆から豆乳を搾った後の、カスがおからなのです。
おからは、食物繊維が多く含まれた食品なので、腸をきれいにして糖質や脂質の吸収を抑えてくれます。
豆腐とおからの違い
豆腐とおからのもっとも大きな違いは、食物繊維の量です。
豆腐の食物繊維の量は、昔からさまざまな憶測が飛び交ってきました。
「豆腐は大豆食品の一種だから、食物繊維が含まれている」という話もあれば、「大豆を搾るときに食物繊維は移行しない」という意見もあります。
結論からいうと、「豆腐にはほとんど食物繊維が含まれない」が正解です。
ただし、豆腐に食物繊維がまったく含まれていない、ということはありません。
豆腐には100gあたり0.4gの食物繊維が含まれています。この量は白米と同程度ですので、決して多いとはいえませんが、ゼロではありません。
では、大豆に含まれていた食物繊維はどこにいったのかというと、絞りかすである、おからに含まれています。
おからには100gあたり11.5gもの食物繊維が含まれているのです。
おからダイエットの効果
低カロリーで満腹感が高い
なぜ、おからがダイエットに向いているといわれるのか。それは、おからに含まれる豊富な食物繊維が満腹感を高めてくれるからです。
食物繊維はおからと同じように、水と混ざると膨張します。体内に取り込まれてからもこの特性は失われず、乾燥したおからを食べた場合も胃の中で水分と混ざり合い、少ない量で満腹感を得られるのです。
実際に、おからレシピの定番である卯の花にしても、一人前あたり50gと少ない量で売られています。
便秘解消に効果アリ
おからには食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維は胃腸をきれいにしてくれるため、便秘を解消する効果があります。
便秘はダイエットに悪影響を及ぼす症状です。便秘は体に老廃物が溜まっている状態ですから、新陳代謝が悪くなってしまいます。加えて、腸に溜まった便が内蔵の血管を圧迫してしまうため、血行も悪くなります。
血行が悪くなり、代謝機能が下がってしまうとカロリー消費量が低くなります。同じ運動を行なったとしても、代謝の良い体と代謝が悪い体では、使われるカロリーの量が大きく異なるのです。
効率よくダイエットを行なうためには、代謝をアップさせる必要があります。そのためにはまず、便秘を改善しなければいけません。
また、おからに含まれる食物繊維には、腸内の余分な油分を吸収して、体の外へと排出する効果もあります。
脂肪吸収を抑える効果
おからにはサポニンという成分が含まれています。この成分は豆腐には含まれておらず、おからに残されたダイエット成分です。
サポニンは血管に付着した脂肪を洗い流して、脂肪の吸収を抑える効果があります。血管に付着した脂肪を放置すると、動脈硬化や高血圧を招く要因となりますから、サポニンは生活習慣病を予防する効果を持っているともいえるでしょう。
また、サポニンは活性酸素の働きを抑制して、老化を食い止めるという働きも持っています。
食べた時に苦味や渋みを感じさせる原因となるため、これまで嫌われてきたサポニンですが、健康や美容、ダイエットの面から考えると優秀な成分となるため、今後も研究によって、さらなる健康効果の発見が期待されています。
脂肪分解・コレステロール低下の効果
おからに含まれているレシチンという成分は、強い乳化作用を持つ成分です。体内に吸収されると、血管に付着したコレステロールを溶かして、血流の流れを良くする効果を期待することができます。
また、肝臓内の脂肪分を分解し、減少させる働きを持っているため、脂肪肝を予防する効果も持っています。
脂肪肝が進行すると肝硬変や肝不全といった大病を招きます。普段からアルコールを嗜む人は、特に注目して摂取すべき成分でしょう。